深夜見た夢は遠い昔の記憶。或いは明日の記憶。かつて母胎の中で見た夢は、我々の遠い未来。
安息の日々を過ごして見た夢も。太古から受け継がれた残酷劇の連鎖記憶・・
妖精たちが集う冷たい春の明け方。骨と皮膚を震わせ、胎内という小宇宙に回帰した。
ゴツゴツした内膜壁と、血みどろの雫の中、我々はそれらの記憶を“描き換える”祭戯を行うことにした。

写真撮影:小野塚 誠